テクノ和尚の脱ニート宣言

会社をクビになったボクが、どうやったら“最強”になれるのかひたすら考えるブログです。

【R100論】松本監督映画の中で一番笑いました

 

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松本人志監督の『R100』観ました。

 

松本監督映画の中で一番笑いました。

 

でも、上映中はすごくおもしろいと思ってみてるんだけど、

ふと観終わって劇場を離れた瞬間、

 

「あれ?どこがおもしろかったんだっけ??」

 

ってなるんです。

 

結局、小ネタのひとつひとつはおもしろいんだけど、

映画全体を通しての面白さはそうでもないんだなあと思います。

 

まあ、こっからはネタバレになるんですが…

 

ピクミン3

ピクミン3

 

 

寝たきりの妻を看病しながら家具店で働く子持ちの男。

そんな彼が、謎のSMクラブに入会する。

そのSMクラブは店内でプレイを楽しむのではなく、日常生活で急に

女王様が現れて、プレイを強要されるシステム。

 

最初からぶっ飛んだ設定ですが、

『R100』というタイトルが出た所から

この映画がどんどん破綻して行くんですよね。

 

『この映画は100歳の監督が作った映画で、

その映画を配給会社の人たちであろう大人たちが試写している。』

そういう設定がポンと出てきます。

 

これは、ボクはあまり評価したくないポイントでした。

 

結局、この映画は『監督・松本人志』が撮った映画ではないんだと言い訳しているみたいなんです。

配給会社のスタッフたちがタバコを吸いながら、

 

「この映画どうなの??」

「だいたいあのセリフは伏線なのか??」

 

とか語り合うシーンは

観てて痛々しいんです。

 

名もなき監督ならまだしも、

日本中の誰もが

 

この映画はまっちゃんが撮ってる

 

という認識のもと観に行くのですから、

 

「100歳の監督が撮ったよ」

 

って言われてもピンと来ないんです。

 

せめてあの100歳の監督は松本さん自身が演じるべきでした。

 

あと、気に入らなかったのが、松本さん演じる警察官の演技。

 

喋るたびに笑わそうと必死な感じが伝わるんです。

 

世界観があそこだけ違うんです。

『笑い』の種類が違うんです。

あそこだけこの映画の『シュール』な『笑い』ではなく、

テレビのバラエティのような『言い方』の『笑い』なんです。

 

そこがすごく寒いんです。合ってないんです。

 

まあ、大人の事情で、どうしても松本さんを出さなければいけなかったのでしょう。

 

でも、あそこは無いなあと思いました。

 

けれど、この映画。

 

今挙げた例以外はすごく面白いです。

 

ボクは松本さんの作品のテーマは『破壊』だと思っています。

 

キャシー塚本のコントでは予定調和の料理番組に対しての破壊。

ダウンタウンDXではゲストが得意げに話す内容に一言入れて笑いにする破壊。

 

前作の3本は壊そうとはしていましたが、テレビで表現していた勢いのある破壊とまではいかなかったように思います。

 

しかし、今回の映画。

 

十分に破壊的だと思います。

 

さすがに子供にはSMを踏み入れさせないだろうと思っていましたが、

あるシーンでポンと

子供が目隠しでボールギャグをくわえさせられ、亀甲縛りで天井に吊るされている画が出てきます。

ボクは笑いが止まりませんでした。

妙に長回しなんです。

たぶん、児童虐待だとかクレームはあると思います。

しかし、あそこは最高にボクは笑えました。

あのシーンを観れただけでも、ボクはこの映画を劇場で観れてよかったです。

 

それから片桐はいりさん

もう最高です。

片桐さんが出てくるのは5シーンのみ。

カット数で言っても7カットほどしかありません。

それでもあの存在感は最高です。

別に片桐さんではなくても成立するのですが、

片桐さんでしか笑えないんだと思います。

 

あと、渡部篤郎さん

結局、バイクを貸しただけで、全然役に立ちませんが、

いつの間にか子供を「よだれくん」と呼び、それを延々と呼び続けるのは、

本当に「言いたいだけ」で、

めっちゃ笑いました。

 

前半だけでもぶっ飛んだ内容でありながらも、

後半でさらにぶち壊しつづけるストーリーは本当に新境地だと思いました。

 

しかし、もの足りなさもあるのが正直な所です。

これだけ壊せるのだから、もっと出来たはずと思っちゃうんですよね。

 

たとえば、大森南朋さんの義父の前田吟さんのSMのプレイも観たかったし、

最後のオチの後のCEOとの新婚生活も観たかったです。

 

まあ結局、伏線も貼るだけ張っておいて、

なにも回収されずに、しょうもないオチで終わる

いつものパターンですが、そんなのどうでもいいです。

 

4作の中で一番笑った作品でした。

 

 

放送室の裏

放送室の裏